白紙の遺言
人は何かを残したい。
死後に遺物を残すことで、生の意味を検証したがる。
地位や名誉や資産や子孫や。特にDNAは便利だ。結局明確な”証”を残せかったとしても、DNAさえ次の世代に繋いでしまえば、問題を先送りされる。
無限に続くモノなんて残しようがないけれど、未来を確定させないことによって、無限の可能性を否定されず、この世から逃げきれるわけです。
今日は、冷凍について書きます。
スーパーに行くのが日課です。買いたいものがあってもなくても、結構な確率でスーパーを目指します。広告に載っていない特売があれば得をした気分になるし、その日目についた商品を決め打ちせずに購入することで、偏りを減らします。
スーパーに行って最もテンションが上がるのは半額シールですよね。間違いない。
特に生鮮食品は、この恩恵に与る可能性が高い。
半額品の唯一の欠点は消費期限が残りわずかな点ですが、これを解決する夢の装置が冷凍庫です。肉でも魚でも、半額品を買ってきて冷凍しておけば、ひたすら定価より安くストックが維持されるのです。最早魔法。
でも料理の際は、冷凍庫から現れた品々に向け、こう願うのです。
魔法よ、速く解けて————。