衝突する善意たち
人は基本善人です。
綺麗事? 綺麗なことが好きなのは当然でしょう。
世迷言? 迷うも何も目的地が見えないでしょう。
冗談はさておき、人は自分が善いと思ったことを優先的に実行するものです。だって悪いと思いながら実行するのはかえってストレスフルですから。注意すべきは、自分が善いことをしていると錯覚できるように自己暗示を行う防衛機制が備わっていることで、都合の良い曲解が繰り返され、屁理屈が完成しても、善いことだと疑いません。
そういう意味で、大抵の人は善人なのです。
理にかなわない善を振りかざせば、当然その刃は折れて、時に自分を刺すこともあります。それを本能的に恐れているから、議論を避けます。やがて、善人同士が水面下でぶつかり合う悲しく陰険な社会が形成されます。
今こそ正義の話をしましょう。